item-20

2023年版 Power to Gas事例集成(Ⅴ) 米国の水素ハブ開発の最新動向

販売価格(税込)
¥55,000
在庫状態 : 在庫有り
オプションを指定してください。
購入形式
数量

お支払い方法

銀行振込(三菱UFJ銀行)後払いになります。
振込先の口座情報は、お送りする請求書に記載しております。

送料・配送について

送料は弊社で負担します。

本資料の概要

・発刊日:2022年12月9日
・体裁:PDF(ワード)58ページ+エクセルデータ
・定価:CD-ROM版・ダウンロード版:(本体価格50,000円+消費税)

本資料の特色

「Power to Gas」は、特に欧州で再生可能エネルギーの導入拡大を担保するエネルギー貯蔵技術として、またカーボンフリーのe-fuel製造技術として注目されてきました。「Power to Gas」は、風力発電や太陽光発電の巨大ファームの建設と水電解によるグリーン水素製造、ガスパイプラインへの注入によるエネルギー貯蔵という一連のチェーンだけでなく、その水素を活用した製鉄技術の革新、カーボンフリーアンモニア製造プロセスやe-fuelの製造、燃料電池車への直接供給、燃料電池による利用など、多岐にわたる水素バリューチェーンを実現しつつあります。
米国では2022年に入り、「水素ハブ建設」という形で「グリーン水素」「ブルー水素」「アンモニア」製造プロジェクトが陸続として立ち上がっています。バイデン政権が発表したグリーン水素への取り組みを対象とした95億ドルの投資(2022年2月)と米議会が可決した「クリーン水素」製造施設に対して10年間の製造税額控除(PTC)を提供する水素関連条項を含むインフレ抑制法(2022年8月)は、米国を世界で最も安価なグリーン水素製造大国へと変身させる可能性を秘めていると思われます。
弊社の新刊「2023年版 Power to Gas事例集成(Ⅴ)米国の水素ハブ開発の最新動向」は、米国の水素ハブ開発の最新動向を簡潔にまとめています。

本書の内容

【内容案内】
第1章 米国の水素ハブプロジェクトの動向 3
1. 概論 3
2. 米国の水素プロジェクト 3
(1) 水素普及への立法支援 3
(2) エネルギー省(DOE)の動き 5
(3) 国家水素戦略とロードマップ 7
(4) 水素ハブ建設動向 9
第2章 米国各州の水素ハブの最新動向 11
1.カリフォルニア州 13
(1)カリフォルニア州で注目のプロジェクト1「AngelLink」 14
(2)カリフォルニア州で注目のプロジェクト2「Borba Hydrogen Project」 15
(3)カリフォルニア州で注目のプロジェクト3「Raven SR Waste to Hydrogen Plant」 17
(4)カリフォルニア州で注目のプロジェクト4「HyDeal LA」 18
(5)カリフォルニア州における水素ハブ開発の最新動向 20
2. テキサス州 23
(1)テキサス州の注目プロジェクト1「Air Products(La Porte)」 25
(2)テキサス州の注目プロジェクト2「Hydrogen City, Texas」 26
(3)テキサス州の注目プロジェクト3「ExxonMobil(Baytown)」 27
(4)テキサス州の注目プロジェクト4「Port of Corpus Christi Hydrogen Hub」 28
(5)テキサス州の注目プロジェクト5「HyVelocity Hub」 29
(6)テキサス州、メキシコ湾岸地域における水素ハブ開発の最新動向 29
3.ニューヨーク州 32
(1)ニューヨーク州で注目のプロジェクト1「Air Products/Massena」 34
(2)ニューヨーク州で注目のプロジェクト2「Linde/Niagara」 34
(3)ニューヨーク州で注目のプロジェクト3「Plug Power/STAMP」 34
4.ミシガン州 36
(1)ミシガン州の注目プロジェクト1「Plug Power(Genesee)」 37
(2)ミシガン州の注目プロジェクト2「BayoGaaS™」 37
5.ウィスコンシン州 38
6.ワシントン州 39
(1)ワシントン州注目プロジェクト1「Obsidian Pacific Northwest Hydrogen Hub」 39
(2)ワシントン州注目プロジェクト2「Pacific Northwest Hydrogen Association (PNWH2)」 40
(3)ワシントン州における水素ハブ開発の最新動向 41
7.ノースダコタ州 42
(1)ノースダコタ州の注目プロジェクト「Great Plains Hydrogen Hub」 42
(2)ノースダコタ州における水素ハブ開発の最新動向 42
8.アラスカ州 43
(1)アラスカ州の注目プロジェクト「Alaska Hydrogen Hub」 43
9.フロリダ州 44
(1)注目プロジェクト「FPL Cavendish NextGen Hydrogen Hub」 44
(2)フロリダ州における水素ハブ開発の最新動向 44
10.ミシシッピ州 45
(1)注目プロジェクト「Mississippi Clean Hydrogen Hub」 45
(2)ミシシッピ州における水素ハブ開発の最新動向 45
11.アリゾナ州 46
(1)注目プロジェクト「the Southwest Clean Hydrogen Innovation Network:SHINe」 46
(2)アリゾナ州における水素ハブ開発の最新動向 46
12.山岳西部州:コロラド、ユタ、ニューメキシコ、ワイオミング州 47
(1)ユタ州注目プロジェクト「Advanced Clean Energy Storage Project」 47
13.アパラチア:ウェストバージニア、オハイオ、ケンタッキー、ペンシルベニア州 49
(1)同地域における水素ハブ開発の最新動向 49
14.ルイジアナ、オクラホマ、アーカンサス州 51
(1)ルイジアナ州注目プロジェクト1「Air Products(Ascension Parish)」 51
(2)ルイジアナ州注目プロジェクト2「AmmPower(POSL)」 52
15.その他の州 53
(1)アラバマ州 53
(2)ネバダ州 53
(3)ネブラスカ州 53
(4)ジョージア州 53
16. 米国で開発が進む水素ハブ一覧リスト 54
【参考資料】 58

Power to Gas(Ⅴ)プロジェクトサンプル

1.カリフォルニア州

カリフォルニア州は自動車の排出ガス規制において先進的な取り組みをしてきた歴史があり、脱炭素に関しても積極的な取り組みを進めている州である。2045 年までにカーボンニュートラル、2030 年までに再エネ比率50%を州目標として連邦政府目標を上回る目標を設定している。同州でエネルギーインフラ事業者として事業を展開するSoCalGasを中心に水素ハブプロジェクトが展開されている。
 また、カリフォルニア大アーバイン校を中心に州内の2050年までのネットゼロに向けた水素製造ロードマップが2020年公表されている。


表:水素製造ミックスの時系列シナリオ

(1)カリフォルニア州で注目のプロジェクト1「AngelLink」

Southern California Gasは、クリーンで信頼性の高い再生可能エネルギーをロサンゼルス地域に供給するため、全米最大規模のグリーン水素エネルギーインフラシステム「Angeles Link」の開発案を発表した。「Angeles Link」は、25~35GWの既存・新設の再生可能エネルギー(太陽光・風力)と10~20GWの水電解プラントを建設し、発電、工業プロセス、大型トラックなどからでるCO2排出量を大幅に削減しようという計画で、4基の天然ガス発電所で利用する燃料を水素グリーン水素に変換すること、また大型ディーゼルトラックを燃料電池トラックに置き換えることで最大300万ガロン/日のディーゼル燃料を代替することなどで、カリフォルニア州から排出されるCO2を大幅に削減しようというプロジェクト。「Angeles Link」は、現在SoCalGasが供給している天然ガスの約25パーセントに相当するグリーン水素を供給することが可能になる。


図:プロジェクトフロー

(2)カリフォルニア州で注目のプロジェクト2「Borba Hydrogen Project」

豪Sacgascoは、カリフォルニア州サクラメント盆地のボルバ(Borba)油田の天然ガスから水素を製造するプロジェクト「Borba Hydrogen Project」を始動し、フィジビリティー・スタディを2021年10月に開始した。このFSには、機器・技術プロバイダーとのパートナーシップ開拓も含まれる。カリフォルニア水素ビジネス協議会(CHBC)にシルバーメンバーとして加盟して、水素関連の州・連邦政府補助金の利用可能性についても評価を進める。ボルバ油田の選定に際しては、過去のパイプライン操業事故による生産量の無期限の抑制を受け、代わりとなる収益事業を模索していた中で、ボルバ油田の立地条件(水素ステーションネットワークとの位置関係)、新規投資、リードタイム、拡張可能性、規制当局の承認プロセスなどにおける利点を評価して選定された。ボルバ油田では、初期段階で日量300万~500万立方ft(85,000~141,600㎥)の天然ガスを産出し、オンサイトでの水素製造に利用する。製造された水素は、カリフォルニア州の地元の水素経済圏での販売用としてトラックで輸送される。プロジェクト投資規模は、3億ドル(約330億円)と見込まれる。


図:プロジェクト立地