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Power to Gasプロジェクト事例集成(Ⅰ)2023 ドイツ編

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本資料の概要

・発刊日:2023年1月27日
・体裁:PDF(Word形式) 95ページ+エクセルデータ
・定価:CD-ROM版・ダウンロード版:(本体価格60,000円+消費税)

本資料の特色

2021年7月に発刊した「Power to Gasドイツ事例集成 2021」の改訂新版を発刊します。
弊社では2014年に、ドイツを中心として欧州各国で実証プロジェクトが始まりつつあったPower to Gas(X)市場を、調査レポート「2014年版 定置用燃料電池の現状と将来展望(Ⅳ) Power to Gas」としてまとめました。それから7年、「Power to Gas」は、特に欧州では再生可能エネルギーの導入拡大を担保するエネルギー貯蔵技術として、またカーボンフリーのe-fuel製造技術として注目されてきました。そして2020年7月に、「欧州水素戦略(EU Hydrogen Strategy)」が公表され、EUが目標としている2050年までの気候中立や、パリ協定の目標達成という公約に沿って、水素を主要なエネルギー資源として位置付けるとともに、アフターコロナの経済再生戦略の柱として、水素エネルギーを活用する事業戦略を打ち出してきました。エネルギー安全保障という欧州の政治的な思惑も見逃せないでしょう。

欧州各国は、ドイツの「国家水素戦略」をはじめ、次々に「水素戦略」を策定しています。水素エネルギーは、欧州域を超え、北アフリカ、中近東、南米、オーストラリアといった地域でも巨大な投資を呼び込む事業として、その動向が注目されています。

「Power to Gas」は、風力発電や太陽光発電の巨大ファームの建設と水電解によるグリーン水素製造、ガスパイプラインへの注入によるエネルギー貯蔵という一連のチェーンだけでなく、その水素を活用した製鉄技術の革新、カーボンフリーアンモニア製造プロセスやe-fuelの製造、燃料電池車への直接供給、燃料電池による利用など、多岐にわたる水素バリューチェーンを実現しつつあります。

弊社では、(1)世界各国のPower to Gasプロジェクトの概況と最新状況をまとめた事例集成、(2)基幹技術である水電解装置の開発動向と市場動向の調査、(3)Power to Gasプロジェクトの分析と将来展望をまとめたレポートを通して、多様な展開を見せている世界の「Power to Gas市場」の現在を紹介していきたいと考えております。

【内容案内】
第1章 ドイツP2Gプロジェクト事例集成 4
1. ドイツにおける水素戦略と取り組み 4
(1) 国家水素戦略策定までの道のり 4
(2) 数値目標 5
(3) アクションプラン 6
(4) 直近1年のドイツ政府の動き 7
(5) PtG Germany Map 17
2. ドイツのP2Gプロジェクト分析 19
(1) メーカー別 19
(2) 用途別 19
3. ドイツのP2Gプロジェクト個票 20
(1) Aquaventus 20
(2) Audi e-gas 27
(3) Bürgerwindpark Fehndorf-Lindloh 29
(4) Carbon2Chem 31
(5) Clean Hydrogen Coastline 34
(6) doing hydrogen, Rostock 37
(7) e-co2met raffinerie mitteldeutschland 40
(8) e-Farm 42
(9) Element One (Element Eins) 46
(10) GET H2 Nucleus 48
(11) Green Fuels Hamburg 52
(12) Green Hydrogen Lab 53
(13) Green Wilhelmshaven 54
(14) GreenHydroChem 57
(15) Grenzach-Wyhlen hydroelectric power plant 59
(16) GrInHy2.0 61
(17) H2.Ruhr 66
(18) H2ercules 68
(19) H2-MiX 71
(20) H2Stahl 72
(21) H2WATT 74
(22) HGHH Hamburg 76
(23) HyBayern 79
(24) Hybridge 81
(25) Hydrohub Fennne 82
(26) HySynGas 84
(27) HyTechHafen-Rostock 85
(28) Kopernikus 2.0 87
(29) Linde/ITM,Leuna 88
(30) Lingen Green Hydrogen 91
(31) Power-to-Gas Baden-Württemberg 96
(32) Referenzkraftwerk Lausitz 99
(33) REFHYNE 100
(34) RHYME Bavaria 105
(35) RWE Lingen 106
(36) Trailblazer 110
(37) westküste 100 111
(38) Wind to gas Brunsbüttel 114
(39) WINDH2 117
(40) Wunsiedel Energy Park 120
【参考文献】 122

【プロジェクト事例 見本】
1.Aquaventusプロジェクト
(1)プロジェクトの概要
プロジェクト名称:AquaVentus Initiative
実施場所:ヘルゴラント島
参加企業、団体:
RWE、Reuther、Vattenfall、Shell、Gasunie
Siemens、Parkwind、MHI Vestas、Linde
Hynamics、Brunsbüttel、EnBW、ROSEN
Hamburger Hafen und Logistik AG
Brunsbüttel Ports GmbH、EMS AG(LNG)
Hydrogenious LOHC Technologies、Avia
German LNG Terminal GmbH、Cuxport、
Görg、Ørsted、Equinor、DNV、Karlsson、
Vallourec、Royal Boskalis Westminster、
Offshore Wind Technologies (OWT)、
the German Research Center for Artificial、    
Intelligence (DFKI)、Buckstay
関連 Web サイト
https://www.aquaventus.org/presse/aquaventus-goes-global-unterstuetzung-aus-fernost-und-west/
https://www.rwe.com/-/media/RWE/documents/07-presse/rwe-renewables-gmbh/2020-12-09-rwe-is-partner-of-landmark-project-infographic.pdf
https://ips-baltics.com/useful/equinor-orsted-boskalis-join-aquaventus-offshore-wind-to-hydrogen-project/
https://twitter.com/AquaVentus_eV/status/1408072587603693578
https://www.aquaventus.org/downloads/AQV_210511_Infografik_en.pdf

「 AquaVentus 」プロジェクトサイトの立地イメージ

(2)プロジェクト内容
ヘルゴランド島洋上の風力発電由来の電力で水電解により生産したグリーン水素をパイプラインを通じてドイツ、デンマーク、オランダに供給するAquaVentusイニシアティブは、主に4つのサブプロジェクトで構成される。

AquaPrimus
2025年までに14MWのプロトタイプと2×14MWのパイロットプラントの合計42MWの水電解槽を設置し洋上風力発電の電力で水素を生産。

AquaDuctus
グリーン水素輸送用のパイプライン敷設、各プロジェクト地区同士の接続から開始し、島外へとパイプラインを順次伸張させる。

AquaPortus
AquaPrimusで生産された水素をLOHC(液体有機水素キャリア)に変換して島内の暖房燃料に利用したり、ヘルゴランド島の港湾設備を拡張しLOHCを水素燃料で航行する船舶により海上輸送したりパイプライン輸送するためのハブ機能を担う。

AquaSector
洋上風力発電プロジェクト。初期300MW、順次拡張して10GWまで拡張予定。



「 AquaVentus 」各サブプロジェクトのスケジュール

(3)主な構成機器の供給メーカー
水電解装置:Siemens
型式:PEM
入力電力:
2023 14MW
2025 42MW
2028 300MW
2035 10GW
H2ガス生産能力:
2025 42t/a
2028 300t/a
2030 100,000t/a
2035 1,000,000t/a

「AquaVentus」 Infographic
出典: https://www.aquaventus.org/downloads/AQV_210511_Infografik_en.pdf

(4)本プロジェクトに関する主な報道
時期 2022 -09-09
内容 Aquaventus、ヘルゴラント島での水素輸送チェーンプロジェクト「Aquaportus」を中止
Aquaventusイニシアティブは、ヘルゴラント島におけるグリーン水素輸送チェーンプロジェクト「Aquaportus」の中止を発表した。「Aquaportus」プロジェクトは、北海のヘルゴラント島近辺の洋上でグリーン水素を製造し、ヘリゴランド島の液体水素運搬船(LOHC)の水素化プラントで貯蔵した後、本土に輸送するというものだった。中止の理由は、風力発電設備の建設が1基のみとなり、製造・輸送される水素量が当初の予定よりも減少する見込みであるからだという。なお、LOHCの研究は2025年まで続けられる予定である。
( ソース:AquaVentus Press Release)
https://aquaventus.org/wp-content/uploads/2022/09/AQV-220907-PM_Kurswechsel_AQPo_eng.pdf 

時期 2021 -11-25
内容 「AquaVentus」、2035年までに北海10GW洋上風車を設置し100万トンのグリーン水素を製造
「AquaVentus」は、蘭NOGAT BV(オランダ領北海のガスパイプライン運営)、蘭Noordgastransport BV(NGT/ガス輸送・北海で約500kmのガスパイプライン運営)、蘭Neptune Energy Netherlands(石油・ガス生産)、伊Saipem(油田サービス)、デンマークRamboll(エンジニアリング・コンサルタント)、独Gicon-Großmann Ingenieur Consult(エンジニアリングコンサルタント)、蘭Heerema Marine Contractors SE (オフショアインフラの輸送・設置・解体)、独Ptx Development GmbH(グリーン水素製造)の8社が新しく「AquaVentus」に参加したと発表した。会員は79社に増加した。「AquaVentus」は、2035年までに北海に10GWの洋上風力タービンを設置して水電解槽で100万トンのグリーン水素を製造し、その水素をパイプラインで水素ハブのヘルゴランド島(Helgoland)に輸送する。そこから1本のパイプラインでドイツ本土まで輸送する。また、ヘルゴランド島(Helgoland)でLOHC(Liquid Organic Hydrogen Carriers)に変換し、液体有機水素運搬船で運ぶことを目指す。
( ソース:AquaVentus Press Release)

Zuwachs unterstreicht Bedeutung der Offshore-Wasserstoffproduktion in der Nordsee

時期 2021 -08-11
内容 Jパワー、「AquaVentus」に加入
Jパワーは「AquaVentus」に加入した。 「AquaVentus」は2020年12月に26企業・自治体・研究機関等により設立されたコンソーシアムで、現在は60以上の企業・団体が加入している。また、「AquaVentus」の元で複数のプロジェクトが計画されており、最終的には2035年までに1,0GWの洋上風車を設置し、水素配管でドイツ本土まで輸送することを目標としている。 Jパワーは「AquaVentus」への加入を通じて、グリーン水素製造・輸送・利用に関する知見を深め、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していく。
( ソース:Jパワー Press Release)
https://www.jpower.co.jp/news_release/2021/06/news210622-1.html

時期 2021 -07-23
内容 RWE、Shell、Gasunie、Equinor、「AquaSector」継続で合意し、FSを実施
RWE、Shell、Gasunie、Equinor、は、2028年までに北海(ドイツ領海内)に300MW規模の電解槽で年2万トンのグリーン水素を生産する洋上風力発電プロジェクト「AquaSector」の継続に合意し、今後フィジビリティスタディに進む予定。グリーン水素は「AquaDuctus」プロジェクト敷設パイプラインにより独ヘルゴランド島に輸送される。洋上電力の送電に比べ大量長距離のエネルギー輸送が可能な水素パイプライン輸送を実装する「AquaSector」と「AquaDuctus」は、2035年までに洋上風力由来グリーン水素10GWを欧州大陸にパイプライン輸送する「AquaVentus」プロジェクト、ひいてはドイツ水素戦略、欧州水素戦略の実現に向けた重要な通過点に位置づけられている。
( ソース:RWE Press Release)
https://www.rwe.com/en/press/rwe-renewables/2021-07-23-aquasector-partnership-on-first-large-scale-offshore-park-for-green-hydrogen-in-germany

時期 2021 -07-07
内容 北海グリーン水素をLOHCに変換して輸送する「AquaPortus」プロジェクトが始動
「AquaVentus initiative」のサブプロジェクトである「AquaPortus」プロジェクトが始まった。「AquaPortus」プロジェクトは、「AquaPrimus」プロジェクトにより北海で生産されたグリーン水素をドイツ北岸の北海に浮かぶHelgoland島をハブとして、LOHCに変換して本土に海上輸送し、グリーン水素を供給することを目的としている。Helgoland島には水素貯蔵施設やLOHC変換施設などが建設される。
(ソース:Aquaventus Press Release)
https://www.aquaventus.org/downloads/AQV-210602-Pressemeldung-AquaPortus_Absichtserklrung_EN.pdf

時期 2021 -03-31
内容 「AquaVentus 」に Linde など 8 社が新たに参加
「AquaVentus Initiative」は、RWE、Reuther、Vattenfall、Shell、Gasunie、 Siemens、Parkwind、MHI Vestas などが参加して、北海の洋上風力発電プラットフォームに 10GW の電解槽を設置して、公海上でグリーン水素を生成しパイプラインで陸上に運ぶというプロジェクトで、2035 年までに年間 100 万トンのグリーン水素製造が計画されている。2021 年以降、新しく以下 の 8 社がこのイニシアティブに加わった。独 Linde(パイプライン、水素製造)、仏 Hynamics(水電解技術)、独 Brunsbüttel(デベロッパー)、独 EnBW(風力発電)、独 ROSEN(エンジニアリング)、独 Hamburger Hafen und Logistik AG(HHLA)(物流会社)、独 Brunsbüttel Ports GmbH (物流会社)、独 EMS AG(LNG)。
(ソース:AquaVentus Press Release)
https://www.aquaventus.org/presse/die-aquaventus-initiative-waechst-immer-schneller/

時期 2021 -03-17
内容 「AquaVentus」にHydrogenious LOHC Technologiesなど5 社が新たに参加
2020 年に発足した「AquaVentus」プロジェクトは、2035 年までに北海に 10GW の洋上風力発電 システムを設置して洋上で年間 100 万トンの水素を製造しパイプラインで陸上に輸送する構想を実現 するため、27 の国際的な有力メンバーで設立された。2021 年に入り Hydrogenious LOHC Technologies(液体有機水素キャリア開発)、Avia(ガソリンスタンド経営)、German LNG Terminal GmbH(LNG 輸入)、Cuxport(港湾物流)、Görg(法律事務所)が新たにメンバーに加わった。
(ソース:Fuel Cell Works)

New Energy for Green Hydrogen AquaVentus Grows by Five More Members

時期 2021 -01-13
内容 RWE、「AquaVentus」 に参加
RWE は、2035 年までにヘリゴランドとドッガーバンクの間の北海で 10GW の洋上風力発電所を建設し、洋上で直接年間 100 万トンのグリーン水素を生産する 「AquaVentus」 イニシアティブに参加している。「AquaVentus」 イニシアティブには RWE のほか、 Heligoland 島、鉄塔メーカーReuther(独)、電力会社 Vattenfall(スウェーデン)、Shell(蘭)、 ガス会社 Gasunie(独)、電解槽製造の Siemens(独)、風力発電所運営会社 Parkwind(独)、風 力タービン製造 MHI Vestas(デンマーク)が参加している。
(ソース:RWE Press Release)
https://www.rwe.com/en/press/rwe-renewables/2020-12-09-rwe-is-partner-of-landmark-project-involving-the-offshore-production-of-green-hydrogen

時期 2020 -08-17
内容 ヘルゴラント島、2025 年まで 30MW の水電解槽を設置し 2,500トンの水素を製造
ヘルゴラント島では、「AquaPrimus」 プロジェクトの一環として、2025 年までに近隣の人工島に 30MW の水電解槽を設置し洋上風力発電の電力で年間 2,500 トンの水素を製造する。製造した水素は、パイプラインでヘルゴラント島と接続される。水電解槽を 2030 年までに 5GW、2035 年までに10GW まで拡大する計画で、洋上風力発電で製造した水素をヘルゴラント島に集約し、水素パイプラインをドイツ国内に延長して本土まで送る計画。
(ソース:Fuel Cell Works)

German North Sea Outpost Heligoland Hopes for Green Hydrogen Boom